今日は韓国が誇る世界でもトップレベルの臭い料理「ホンオフェ」についてご紹介します。
世界臭い料理ランキング?
世界中の食べ物の臭いをアラバスターという機器で計測した結果、臭さ単位のAu値が高いものをランキングにしたものです。
ランキングは以下の通り。
1 | シュール・ストレミング (8,070Au) | スウェーデンのニシンの缶詰。発酵している為、臭いがきつく、スウェーデンでも開ける前には周囲に了承を得る必要があるらしい。 |
2 | ホンオフェ (6,230Au) | ガンギエイを発行させた韓国南部の伝統料理。 |
3 | エピキュアーチーズ (1,870Au) | ニュージーランドの缶詰チーズ。酸味が強いらしい。 |
4 | キビヤック (1,370Au) | カナダに住むイヌイットの伝統料理でアザラシの腹に海燕60〜70羽を詰め込んで土の中で3年発酵させたもの。海燕のお尻の穴から中の体液をすする…。 |
5 | 焼きたてのくさや (1,267Au) | サメの頭や、魚の内臓などを海水に入れて発酵させたくさや液にアジなどの開きをつけてから干してを繰り返した日本の料理。 |
6 | 鮒鮓 (486Au) | フナを塩につけて米などのデンプンとともに乳酸発酵させた食品。 |
7 | 納豆 (452Au) | 言わずもがな日本の伝統的な納豆。 |
8 | 沢庵の古漬け (430Au) | 大根の糠漬け。大根には発酵の段階で硫黄化合物となる物質が多い為、臭いが強いのだとか。 |
9 | 臭豆腐 (420Au) | 植物の汁と石灰などを混ぜて、納豆菌と酪酸菌で発酵させたつけ汁に豆腐を一晩漬け込んだもの。 |
10 | ニョクマム(魚醤) (390Au) | ベトナムの魚醤。タイのナンプラーを始め、東南アジアにはだいたい似たような魚醤がある。 |
ホンオフェとは??
ホンオフェとは、ホンオ(ガンギエイ)を発酵させて作ったフェ(刺し身)で、韓国南部の木浦のあたりでよく食べられる伝統料理です。
臭い料理にランクインしてはいるものの、人気が高く、一匹あたり4,000円〜13,000円と近年では値段が高騰してチリ産やアルゼンチン産を輸入しているようですが、黒山島産のものが最高級とされています。
ガンギエイの切り身を壺に入れおがくずや堆肥の発酵熱で発酵させたもの。
エイやサメなど軟骨魚類は、海中で浸透圧を調整する為に、尿素をおしっことして排出するのではなく、体に行き渡らせる為、しばらく発酵させると尿素が加水分解されてアンモニアに変化するので、独特な臭気が生まれます。
食感はコリコリしていますが、臭いがきついだけでなく、アンモニアで粘膜が荒れる為、濁酒(マッコリ)で流し込むのが伝統的な食べ方。また、キムチと豚肉と一緒にサンチュに巻いて食べる事をサマプ(三合)と呼んで、これも伝統的な食べ方です。
実際に食べてみた
筆者も10年ほど前に高田馬場のにっこりマッコリで挑戦した事があります(今もあるかは不明)。
見た目は普通の刺し身ですが、臭いは正直、夏場に放置された汲取式の公衆トイレの臭い。食べてみてもアンモニアのツンとした臭いが鼻にのぼってきて、慌ててマッコリで流し込みました。
結果的には何とか完食したものの、パクチーもブルーチーズも大好物な筆者ですら苦戦した食材でした…。
冠婚葬祭には欠かせない?
現在でも全羅道が最も消費量が多く、冠婚葬祭には欠かせない郷土料理と言われています。強烈なアンモニアで食べると不随意で涙が出てくるので、涙を流す為に食べるのでしょうか…??結婚式の席でアンモニア臭がしたら異臭騒ぎになりそうなものですが…!
かなり難易度の高い食品ではありますが、現地や、日本の韓国料理屋で置いてあるのを見かけた際、勇気がある方はマッコリと一緒にトライしてみてください◎(あくまでも自己責任で…笑)