【ロケ地巡り】ポン・ジュノ監督作品『グエムル』ゆかりの地おすすめコース

スポット 映画 流行

【ロケ地巡り】ポン・ジュノ監督作品『グエムル』ゆかりの地おすすめコース

筆者

안녕하세요アンニョンハセヨ!
韓国探検ちゃんねるです!

今回はいま世界で注目される鬼才ポン・ジュノ監督の2006年の作品『グエムル −漢江の怪物−』に関連するスポットをご紹介します!

ソウル中心から簡単に行けて、一緒に撮るとインスタ映えしそうなグエムル像もあるので、映画を観た方はもちろん、観たことがない方でも楽しめるかと思います。

グエムルとは?

グエムル−漢江の怪物−(原題:괴물クェムル)は、2019年にパラサイト 半地下の家族でアカデミー賞やカンヌ国際映画祭で最高賞を受賞したポン・ジュノ監督の2006年公開の韓国映画です。韓国では観客動員数1,300万人を突破し、2019年時点でも歴代6位のヒット映画です。

米軍研究所から廃棄された化学物質のせいで漢江に突如現れた巨大な怪物(グエムル)が沿岸にいた人々を襲い始め、娘のヒョンソ(고아성コ・アソン)をさらわれ、自身もグエムル接触者として在韓米軍から追われるカンドゥ(송강호ソン・ガンホ)が妹で全国体アーチェリー選手のナムジュ(배두나ペ・ドゥナ)ら家族とともに漢江のどこかに潜むグエムルを追うという、反米的要素などの社会風刺を含むストーリーです。

地下鉄5号線の여의나루ヨウィナル(汝矣ナル)駅3番出口から降りて5分ほど漢江沿いを歩くとグエムルの像もあります。

映画のポスターと同じ構図で写真を撮ったらインスタ映えしそう!
インスタグラムで#한강괴물で検索すると現地で撮影された写真がいくつか出てきます。

こんな構図がオススメ!
・(映画ポスターと同じ構図or横から)逃げているポーズ
・(片足だけ口の中に入れて)食べられそうになっているポーズ

筆者
▼地図

グエムルの巣は元曉大橋の下

作中で餌にする人間を一定の場所に蓄えておくなど知能的に描かれたグエムルですが、その巣になった場所が漢江にかかる원효대교ウォニョデギョ(元曉大橋)の下にある用水路です。

서울특별시 용산구 이촌2동ソウルトゥッピョルシ ヨンサング イチョン イドン
ソウル特別市 龍山区 二村2洞

地下鉄1号線・国鉄の용산ヨンサン(龍山)駅3番出口から徒歩約30分。漢江に降りてみると…

ありました、グエムルの巣のシーンで使われた用水路です。

パノラマで見るとこのように漢江(右側)と用水路の間に歩道・サイクリングロードが整備されています。

漢江側はこんな感じ。

残念ながら(?)一般の立ち入りは禁止されている為、デジタルカメラでズームして色々な角度から収めてみました。

実際の映画シーンではこの用水路と、スタジオ内のセットを組み合わせて撮影されたそうですが、本当にグエムルが出てきてもおかしくないような不気味な雰囲気です。

グエムルの巣の正体

さて、これだけ大きくぽっかり開いた用水路を見たら、どこに繋がっているのか気になってしまうのが探検家。

用水路について調べてみたところ、もともとは만초천マンチョチョン(蔓草川)という川だったということがわかりました。西大門ソデムン区にある仁王山イヌァンサンの西側と龍山ヨンサン区にある南山ナムサンの南西側から湧き出た水が龍山ヨンサン区にある三角地サムガクチ駅付近で合流し、漢江に流れる小川で、サワガニ捕りが有名だったようです。

また、日本当時時代には日本式の名称で旭川あさひかわと呼ばれた名残で욱천ウクチョンとも呼ばれていたようで、漢江合流部の歩道にかけられた小さい橋の名前にその痕跡が見られます。

日本統治時代から経済成長期にかけて、暗渠化され、現在でも河川が露出している部分は龍山ヨンサン駅付近の一部と龍山ヨンサンにある米軍基地敷地内のみとのこと。

こうした暗渠化された川のことを韓国では복개천ポッケチョン(覆蓋川)と呼んでいます。

川の周辺に不法建築が建てられたり工業排水を処理しきれなくなったことから、経済成長期までにソウル市内の昔からあった川の多くが暗渠化され、その姿を変えてしまったそうです。

有名なところだと청계천チョンゲチョン(清渓川)も1970年代に一度は暗渠化され、その上を高架道路が走っていましたが、老朽化や世論の高まりを受け、2005年までに高架の撤去・河川の復元が行われ、現在では散歩コースやデートスポットとしても人気の憩いの場に生まれ変わりました。

釈迦誕生日の時期の清渓川。
筆者

開いている部分はここ!ですがストリートビューで見たところ、廃品集積場のような場所の裏手で、なおかつ歩道の無い車専用道路から見下ろすようなかたちになるのでお目にかかるのはなかなか難しそうです。

まとめ

大人の社会科見学的な、内部を探検するツアーがあったら少しは観光収入になりそうなのにな…と思いながら調べてみましたが、2021年夏現在、ソウル市内の情報でも蔓草川暗渠を巡るようなツアーは見つけられませんでした。

流域にポンプ場があって放流の可能性があるので難しいのかも知れませんね。

中までは入れませんが、次にソウルを訪れた際はグエムルの巣を外から見て、そのまま元曉大橋を渡って漢江南岸でグエムル像と記念撮影、とグエムルゆかりの地めぐりをしてみてはいかがでしょうか?

おすすめグエムル聖地巡礼ツアー

龍山ヨンサン駅下車
↓(徒歩約30分)
グエムルの巣を外から見学
↓(徒歩約40分)
元曉大橋ウォニョデギョを渡り、グエムル像と記念撮影
↓(徒歩約5分)
地下鉄5号線여의나루ヨウィナル駅から次の目的地へ

※所要時間は目安です。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

植竹 智裕

元・世界新聞ライター。旅人(訪問国はアジアを中心に現在31カ国) 韓国歴は2005年の初海外旅行からスタートし、2012年には釜山からソウルまでママチャリで縦断。 オーストラリアでのワーキングホリデー中、田舎町で日本人ただひとり、韓国人に囲まれて生活したおかげあって2019年に韓国語能力検定5級取得。

-スポット, 映画, 流行
-, ,