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なぜ韓国人は今、日本の“平成ギャル”にハマっているのか?

筆者

最近、韓国のSNSやK-POP界隈で、日本の「平成ギャル」が思わぬ注目を集めています。

ギャルメイク、派手なヘアスタイル、厚底靴、レッグウォーマー、パラパラ、そして「ヤッホー!」――。日本では少し懐かしく感じる1990年代~2000年代のギャル文化が、今の韓国では新鮮なカルチャーとして受け入れられているのです。

では、なぜ今になって韓国でギャルなのでしょうか。

火付け役となった「巨済ヤッホー」

2026年、このブームを語るうえで欠かせないのが、K-POPガールズグループRESCENE(リセンヌ)の日本人メンバー、ミナミです。

ミナミがリーダーのウォニのYouTube動画で日本のギャル風の話し方やファッションを披露したところ、そのキャラクターが韓国のSNSで大きな話題になりました。

特に注目されたのが「巨済(コジェ)、ヤッホー!」というフレーズです。

ウォニの故郷である韓国・巨済市を訪れた際、ミナミがギャルらしいテンションで発した一言がショート動画などを通じて拡散。いつしか「ギャル=ヤッホー」というイメージまで結びつき、韓国のネットミームになりました。

KBS WORLDによると、この動画をきっかけにウォニのYouTubeチャンネル登録者数は約1カ月で10万人余りから70万人を超えるまで急増。さらに、RESCENEの2024年の楽曲「LOVE ATTACK」まで再び注目されるという現象が起きています。

韓国人から見ると「平成ギャル」は新鮮だった?

ここが今回のブームの面白いところです。

日本人にとって平成ギャルは、少し前の「懐かしい若者文化」というイメージがあります。

しかし、韓国の若い世代にとっては必ずしもそうではありません。

1990年代~2000年代の日本文化をリアルタイムで経験していない世代にとって、ギャルはむしろ「知らない時代の日本の面白いカルチャー」。

濃いアイメイク、派手な髪、厚底靴、カラフルな服、独特の話し方、パラパラ――。

現在の韓国のトレンドとは異なる要素がまとまっているため、レトロブームとも結びつきながら、新しいものとして再発見されていると考えられます。

実際、韓国メディアでは、1990~2000年代の日本文化へのレトロブームとギャル人気が重なっていることが指摘されています。

「ギャル」はファッションだけではない

もう一つ重要なのが、韓国で受け入れられているのが単なる「ギャルファッション」ではないことです。

現在の韓国では、

「갸루(ギャル)」

という言葉そのものに加えて、ギャル特有の明るいテンションや話し方、パラパラ、決めポーズなどをまとめて楽しむ傾向が見られます。

つまり韓国でのギャルは、服装というよりも一種の「キャラクター」として再解釈されているのです。

ミナミの「巨済ヤッホー」がまさにその象徴でした。

「日本のギャルになりきってみる」という遊びそのものがSNS向きだったことも、短期間で広がった理由の一つと考えられます。

「ギャル語」まで韓国でミーム化

さらに面白いのが、韓国では日本語そのものにも注目が集まっていることです。

「ヤッホー」のような日本語を、韓国のSNSユーザーが面白いフレーズとして使うようになり、ギャル文化と日本語のミームがセットになって広がりました。

韓国メディアでは、2026年春以降「ギャル」の検索量が大きく伸びたことも報じられています。

ある報道によれば、Naverでの「ギャル」の検索量は2026年3月の約1万9000回から5月には約4万4000回へと増加。わずか2カ月で2倍以上になったとされています。

つまり、一部のK-POPファンだけの小さな流行ではなく、検索行動にも変化が表れるほど関心が広がったということです。

韓国で「平成ギャル」はどう見えている?

もちろん、韓国の若者全員がギャル文化に夢中になっているわけではありません。

ただ、現在の韓国では、日本の平成ギャルが「昔の日本をそのまま再現するもの」ではなく、SNSで楽しめるレトロでコミカルなカルチャーとして再解釈されています。

日本人からすると、

「え、今さらギャル?」

と思ってしまうかもしれません。

しかし、韓国の若い世代から見れば、それは必ずしも「昔のもの」ではありません。

むしろ、知らなかった日本の若者文化を発見し、自分たちなりにアレンジして楽しんでいるのです。

そして、その象徴となったのが、ミナミの「巨済ヤッホー」。

懐かしいはずの平成ギャルが、韓国では2026年の新しいネットミームとして生まれ変わっている――。

日本と韓国のカルチャーがSNSを通じて混ざり合うことで、20年以上前の日本文化が思いもよらない形で再ブームになるという、非常に興味深い現象になっています。

筆者

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植竹 智裕

元・世界新聞ライター。旅人(訪問国はアジアを中心に現在31カ国) 韓国歴は2005年の初海外旅行からスタートし、2012年には釜山からソウルまでママチャリで縦断。 オーストラリアでのワーキングホリデー中、田舎町で日本人ただひとり、韓国人に囲まれて生活したおかげあって2019年に韓国語能力検定5級取得。

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