안녕하세요!
韓国探検ちゃんねるです!
今回は、韓国語で言ってしまうと思わぬ誤解やトラブルのもとになるフレーズをご紹介します。
韓国語で「アメちゃん食べる?」は要注意
よく関西のパワフルなおばちゃんたちのセリフとして取り上げられる「アメちゃん食べる?」「アメちゃんあげよか?」。
恋人とのデート中や、友達と遊んでいる最中でも、持っているお菓子を分けてあげるシチューエーションって結構ありますよね。
しかし、「アメ食べる?」は場合によっては相手に喧嘩を売る起爆フレーズになる可能性があります。
韓国の飴
韓国で飴を表す固有語はふたつあります。それぞれ見ていきましょう。
사탕 サタン
こちらは英語のCandyをハングルにした캔디とも呼ばれますが、比較的固いタイプの飴です。日本の固い飴のほとんどはこれに該当します。こちらは悪口にならないのでセーフ。
엿 ヨッ
こちらは麦芽やもち米から作った水飴や、とうもろこしやさつまいもを原料にしたもので、押すと形が変わるような朝鮮半島伝統菓子の柔らかい飴です。トフィーやソフトキャンディと呼ばれるものに近いです。
気をつけたいのはこの엿です。
トラブルのもとになるフレーズ
엿 먹어라 ヨン モゴラ
直訳すると「飴食べろ」ですが、これは「くそくらえ、FxxK YOU、ひどい目に遭ってしまえ」のような意味があります。
엿 먹을래? ヨン モグルレ
直訳すると「飴食べる?」です。これが一番使ってしまう可能性が高いと思いますが、これも同様に「くそくらえ、FxxK YOU、ひどい目に遭ってしまえ」という意味があります。
엿 드세요 ヨッ トゥセヨ
直訳すると「飴をお召し上がり下さい」ですが、丁寧に言っても上2つと意味は同じです。丁寧に言った分、逆に悪意的に聞こえてしまう可能性もあります。
엿 먹이다 ヨン モギダ
直訳すると「飴を食べさせる」ですが「ひどい目に遭わせる」という意味があります。
엿 같다 ヨッカッタ
直訳すると「飴みたい」。会話の中で間違って使ってしまう可能性はほとんどないとは思いますが、「ムカつく、気分が悪い」という意味になります。
〜을/를 엿 바꿔 먹다 〜ル / 〜ルル ヨッ パックォ モクタ
直訳すると「〜を飴と交換して食べる」ですが、転じて「飴欲しさに〜を売り渡しす、飴欲しさに〜を引き換えにする」という意味で、飴欲しさにもっと大事なものを差し出してしまう愚かな行為の事を指します。
由来についての諸説
엿があまりよくない意味で使われるようになったのには諸説ありますが、本当の由来はいまだに明らかにはなっていません。
その1 受験問題の答えに意義を唱えた生徒の親の決めゼリフ
1964年12月に行われた中学校の受験問題で「飴を作る時に엿기름(麦芽)の代わりに使えるものは何か?」という問題が出題され、ジアスターゼを正答としていたが、一部の学生が「大根おろし」と解答し、その親も「大根おろしでも飴は作れる」と主張し、教育機関の建物前で「これが大根おろしで作った飴だ!食らえ!」と投げつけたのが由来という説。
その2 性的な隠語が由来説
朝鮮時代に全国を渡り歩いていた男寺党という旅芸人一座の中で엿は性器を指す隠語で、「性的な関係でこじれて痛い目に遭え」という意味だという説もあります。
筆者的には、大きい声では言えないですがもっと単純に「母乳でも吸っとけこのクソガキが」とか「歯にくっついて詰め物取れちゃえ!」的な安直な意味だと思っていたんですが…。
飴をあげたい時の表現
엿が使い方によっては悪い意味に捉えられてしまう事は説明してきましたが、もしも!カバンの中に엿があります、隣で恋人や友達がお腹が空いたと苦しんでいます、こんな時にどうやって勧めたらいいのでしょうか?
また、ホワイトデーは男性が好きな女性に飴を渡して愛情を伝えたり、告白をする日ですが、そんな時に間違えて엿 먹을래?なんて言ってしまったら…実る恋も大惨事に変わります。
答えは엿という表現を避ける事です。
例えば基本的に飴は飴でもハードタイプの사탕や캔디の方は相手への悪口になるような意味は無いようなので無難に使って大丈夫です。総称して캔디と称して勧めるのも手です。
もしくは과자(お菓子)と呼んで勧めるのが一番ベストかもしれません◎
例)
과자 먹을래요? クァジャ モグルレヨ?(お菓子食べます?)
例)
캔디 줄까요? ケンディ ジュルッカヨ?(キャンディーあげましょうか?)
もしうっかり엿を使っても日本人が全く知らずに使ったと分かれば「어디서 배웠어요?(どこで教わったの?)」で笑って済まされると思いますが、万が一、ギョッとされたり険悪な雰囲気になってしまったらすかさずこう言えば、悪気が無いのはすぐ伝わるはず!
죄송해요. チェソンヘヨ(すみません)
그런 뜻이 아니고요. クロン ットゥシ アニゴヨ(そういう意味じゃなくてですね)
그냥 과자 주려고 한 말이에요. クニャン クァジャ ジュリョゴ ハン マリエヨ(ただお菓子あげようと思って言ったんです)
実は縁起物でもある엿
さて、これまでさんざん悪い食べ物のように紹介されてきて不憫なお菓子엿ですが、味や材料が地方によってバラエティに富んでいて、お土産にされる事もよくあります。
主な種類は以下の通り。
カボチャ飴
トウモロコシ飴
ダイコン飴
米飴
麦飴
アワ飴
サツマイモ飴
ショウガ飴
鶏肉飴(済州島)
キジ肉飴(済州島)
などなど
更に、엿は粘着性が高いことから受験合格祈願の縁起物としても有名です。
受験生がいる家庭に贈られたり、受験当日になると校門に엿を貼り付けて「うちの子がこの学校にうまくくっつきますように!」とお祈りするお母さんもいるのだとか。
教職員からしたら、飴で悪口言われるよりも、校門に貼りついた飴の掃除するほうがよっぽど複雑な心境だと思うんですけどね…!
実は教職員の「飴は貼らねぇで食えよ」っていうのが悪口の本当の由来だったりして…というのは筆者の邪推です。
まとめ
使い方が厄介な엿ですが、縁起物としても贈られて、味自体は甘くて美味しいので、もし興味がある方は試してみて下さい♪
ただし、人にあげる時だけは엿という単語を使わずに極力과자や캔디で言い換えるように気をつけましょう◎