
韓国には、日本人からすると「なぜそうなるの?」と思ってしまうような独特の風習や迷信があります。
その中でも面白いのが、「豚の夢を見るとお金が入ってくる」という考え方です。
日本では、夢に豚が出てきても「かわいい動物が夢に出てきた」くらいに感じる人が多いかもしれません。しかし韓国では、豚は昔から財産や幸運を象徴する動物として考えられてきました。
豚=お金?韓国語の「トン」に秘密がある
韓国で豚は「돼지(テジ)」と呼ばれますが、漢字語の「豚」は「돈(トン)」と発音されます。
そして韓国語の「돈(トン)」には、「お金」という意味もあります。
つまり「豚」と「お金」が同じ「トン」という音になることから、豚は財物や金運を連想させる存在になりました。
もちろん、単なる語呂合わせだけが理由ではありません。
豚は一度に多くの子を産むことから、昔から多産や豊かさの象徴とも考えられてきました。韓国の国立民俗博物館も、豚を豊かさや財運と結びつけて紹介しています。
「豚の夢=大金が入るかも?」
こうした文化から生まれたのが、「豚の夢は吉夢」という考え方です。
韓国では、夢の中に豚が出てくると「財運がやってくる」と考えられ、豚の夢を見たことをきっかけに宝くじを買う人もいると紹介されています。
特に、夢の中で豚がたくさん出てきたり、豚が自分のもとにやってきたりする夢は、金運や幸運を連想させるものとして知られています。
豚の頭を使って商売繁盛を願うことも
さらに興味深いのが、韓国の伝統的な儀礼などで豚の頭を使う習慣です。
豚の頭は財運や豊かさの象徴とされ、事業の成功や繁栄を願う場面などで用いられてきました。
実際、国立民俗博物館の展示でも、豚の頭を供えるための道具などが紹介されています。
現在の韓国で誰もが日常的にこの習慣を行っているという意味ではありませんが、「豚=財運」というイメージが伝統文化の中に根付いていることが分かります。
ただし、豚がいつでも「縁起の良い動物」とは限らない?
面白いことに、韓国文化の中で豚が常にポジティブな存在だったわけではありません。
豚は食欲旺盛であることなどから、場合によっては欲深さや怠惰を象徴する存在として捉えられることもあります。
つまり韓国の豚には、「富や幸運をもたらす存在」という顔と、「欲深さを表す存在」という顔の両方があるのです。
韓国ドラマを見るときにも役立つ?
この「豚=財運」という文化を知っておくと、韓国ドラマや映画で豚が登場したときにも、少し違った見方ができます。
日本では何気なく見過ごしてしまう「豚」というモチーフが、韓国ではお金、成功、繁栄、幸運を意味している場合があるからです。
もし韓国人の友人から「昨日、豚の夢を見た」と言われたら、単なる夢の話ではないかもしれません。
「それ、もしかして宝くじ買うの?」
と聞いてみると、韓国文化を知っている人ならクスッと笑ってくれるかもしれません。

韓国には、このように日本人にはあまり知られていない「知っているとドラマや日常会話がちょっと面白くなる文化」がまだまだあります。「豚の夢=財運」というのも、韓国の歴史や言葉、民間信仰が組み合わさって生まれた独特の文化なのです。
