韓国には祝日が年間に何日あるかご存知ですか?
正解は18日です(2022年現在)。
内訳としては祝日が10日、秋夕や旧正月などの祭日が8日で、企業毎のお休みなど含めるともう少し増えますが、日本に比べると5日ほどトータルの休日は少なくなっています。
今回は韓国の祝日についてご紹介したいと思います。
韓国の祝祭日は大きく分けて4種類
韓国のお休みはジャンルに分けると4つに区分する事ができます。
●名節 ミョンジョル
旧正月や秋夕など旧暦に従って祝われる伝統的な行事。
●国慶日 クッキョンイル
国が定めた、歴史的にも意義が深い出来事を祝う為の日。
●宗教記念日
仏の誕生日とクリスマスがこれに該当します。日本でも祝われる行事ですが、丸一日お休みなのが特徴的です。クリスマスに貰ったおもちゃやゲームで遊びたい気持ちを押し殺して学校に行かなければならない子ども達が羨ましがりそうですね。
●その他
上のいずれにも属さないものとしては西暦の正月や子供の日、4年に一度の大統領選挙が行われる日などが挙げられます。
韓国の祝祭日を知らずに訪れるとこんな事に…
韓国の祝祭日を全て把握しているという方は少ないのではないでしょうか?
ただ、下調べをしておかないと、もし韓国に旅行で訪れた際にこんな事が起こる可能性があります。
せっかく平日狙って行ったのに飛行機もホテルもめちゃくちゃ高い…!
楽しみにしてたお店がやってない…!
道路も観光地もめちゃくちゃ混んでて密…!
光復節(日本占領からの独立記念日)でちょっと気まずい…。
裏を返せば、向こうで働いている友達がお休みだったり、各地で祝祭日に合わせて普段は観られないイベントや伝統行事を行っている可能性もあります。
では、1月から順に韓国の祝祭日を見ていきましょう。
元旦(1月1日)
신정 シンジョン
秋夕や旧正月など旧暦で行われる行事が多い韓国ですが、他の国と同様、大晦日にはカウントダウンや花火で盛り上がって、1月1日に変わった瞬間を祝うというのが若者の定番です。ただし、韓国では新正月よりも旧正月を祝うので、お休みは1月1日のみで、1月2日からはお仕事という方がほとんどです。
旧正月(旧暦12月30日〜1月3日)
설날 ソルラル
韓国のお休みで最もトリッキーなのが旧暦を使った祭日です。毎年ずれるので、見定める為には事前に調べないといけません。
2022年現在、韓国では祝日については振替休日が定められていませんが、旧正月と秋夕の二大祭日と、例外的にオリニナル(こどもの日)に関しては2014年から振替休日が適用されるようになりました。つまり、前後に土日があると更に休みがずれ込む可能性もあるという事です。
元旦にも旧正月にも使える新年のあいさつはコチラでもご紹介しています。
韓国語で新年のご挨拶!【2022】
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三一節(3月1日)
삼일절 サミルチョル
日本による占領時代の1919年3月1日に起こった三・一運動を記念した祝日です。毎年この日には独立運動で命を落とした殉国の士に対する黙祷を捧げる日で、大統領による演説など政府主催の式典も行われます。
大っぴらに町中で日本人だからと後ろ指さされる事は無いとは思いますが、旅行であまりにテンションが高いと不謹慎だと思われる可能性もあります。気になる方は避けた方がいいかも知れません。
仏誕節(旧暦4月8日)
부처님 오신날 ブチョニム オシンナル
仏教の釈迦の誕生日を祝う祭日で、こちらも旧暦を使う為、4月末から5月末まで年によって日付が変わるので要注意です。
この時期になると仏教寺院や清渓川にカラフルなちょうちんが飾られる他、清渓川や鍾閣の辺りでは青森のねぶた祭りのような灯籠が飾られます。
※労働者の日(5月1日)
正式な祝日(公休日)ではありませんが、この日を休みにしている企業が多いです。
こどもの日(5月5日)
어린이날 オリニナル
オリニナルと呼ばれるこどもの日で、子供が健やかに明るく賢く育つよう願って制定された国際休日です。この日は子供と一緒に過ごしたり、子供が欲しがっている物をプレゼントしたりする家庭が多いです。2014年からは例外的にこの祝日だけは他の土日や仏誕節と被った場合に振替休日が定められています。
顕忠日(6月6日)
현충일 ヒョンチュンイル
朝鮮戦争での戦没者や、独立運動の犠牲者の追悼が行われる祝日です。この日も行動には気をつけて謹んだ方がよいでしょう。
光復節(8月15日)
광복절 クァンボクチョル
日本ではこの日は終戦記念日ですが、韓国では日本の統治から解放された大きな意味のある日です。この日もやはり、日本の方にとっては肩身の狭い日である事は間違いありません。旅行でハメを外したりしないよう行動に慎むべき日です。
秋夕(旧暦8月14日〜17日)
추석 チュソク
韓国では旧正月と並んで重要視される祭日で、一族が集まって祖先の墓参りをする他、各地で様々な民俗行事が行われます。この時期になると芸能人が韓服を着て映像で秋夕の挨拶を公開したりするのを観た事がある方も多いのではないでしょうか。秋夕も旧暦が使われて毎年時期が異なる上に、この連休中はお店が閉まっている事も多いので、渡航の際には要注意です。
秋夕についてはコチラでもご紹介しています。
韓国の伝統行事「チュソク(秋夕)」とは
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開天節(10月3日)
개천절 ケチョンジョル
この日は朝鮮半島に根付く檀君神話に基づいて、檀君が即位して檀君朝鮮を築いたとされる日で、日本で言う建国記念日に該当します。
ハングルの日(10月9日)
한글날 ハングルナル
1446年のこの日にハングルの元となった訓民正音が公布された事を記念する祝日です。過去には平日を増やしたい韓国の財閥の圧力で平日に格下げされましたが、根強い市民運動の結果、2013年に再び公休日として復活しました。
聖誕節(12月25日)
성탄절 ソンタンジョル
これは日付と名前からも推測される通り、クリスマスです。日本同様、恋人同士・家族同士が一緒に過ごしたり、プレゼントを交換したりする日で、イルミネーションが街を飾ります。クリスマスが祝日ではない日本と対称的に、クリスチャンの多い韓国ではクリスマスも祝日として認定されています。飲食店や観光地は大忙しですが、会社勤めのサラリーマンからしたら「クリスマスに残業で破局の危機」なんて事がなくてよさそうですね。
カレンダーをスマホに入れておけば何かと役立つ!
西暦と旧暦両方を基準にした祝祭日が混ざっていて、毎年いつがお休みなのか把握しにくい韓国の祝祭日。かつてはインターネットで調べて手帳に書き込んで…という時代もありましたが。21世紀の現代ではスマホの設定をちょっといじるだけで、簡単にカレンダーに韓国の祝祭日を表示してくれて、トリッキーな旧暦ベースの祝日まで自動で表示してくれます。
Apple製品 / Android両方で韓国のカレンダーを同期する方法をご紹介していますので、興味がある方は是非、続けてコチラもご覧ください◎
韓国の祝日をカレンダーに表示させる方法
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