「こんな恋愛、絶対に関わってはいけない――」
そんな危険な恋の駆け引きを、ソン・イェジン、チ・チャンウク、ナナという豪華キャストで描くNetflixシリーズ『スキャンダル』が、2026年9月18日から配信されました。
実はこの作品、2003年に公開され大ヒットした韓国映画『スキャンダル-朝鮮男女相悦之詞』をベースにしたリメイク作品。
しかも単純に昔の映画をドラマ化したわけではありません。
2003年版を知っている人ほど「そこを変えてきたのか!」と楽しめる、新たな『スキャンダル』になっています。
そもそも『スキャンダル』はどんな話?
舞台は朝鮮王朝時代。
女性として生きるにはあまりにも優れた才能と野心を持つ「チョ氏夫人」(ソン・イェジン)と、女性との恋愛を楽しむことにかけては誰にも負けない「チョウォン」(チ・チャンウク)。
2人はある危険な「恋の賭け」を始めることになります。
その標的となるのが、夫を亡くし、貞節を守って生きている女性「ヒヨン」(ナナ)。
人を愛することさえ自由ではなかった時代に、恋愛を「ゲーム」のように操ろうとする男女。
しかし、最初は単なる遊びだったはずの関係が、次第に本人たちにも予測できない感情へと変わっていきます。
Netflix公式も本作を「危険なゲームに秘めた欲望が燃え上がる」作品として紹介しており、ロマンスでありながら、かなりスリリングな人間ドラマになっています。
2003年版はどんな映画だった?
2003年に公開された『スキャンダル-朝鮮男女相悦之詞』は、イ・ジェヨン監督が手がけ、ペ・ヨンジュン、イ・ミスク、チョン・ドヨンが出演した作品です。
ペ・ヨンジュンがチョウォン、イ・ミスクがチョ氏夫人、チョン・ドヨンがヒヨンにあたる役を演じました。
映画のベースになっているのは、18世紀フランスの小説『危険な関係』。
フランス上流社会を舞台にした男女の策略と誘惑の物語を、なんと朝鮮時代へと置き換えたのが2003年版でした。
当時としてはかなり大胆な題材でしたが、華麗な衣装や美術、刺激的な恋愛劇が話題となり、観客動員は約352万人を記録しています。
つまり2026年版は、「韓国映画史に残る話題作を、20年以上の時を経て再構築した作品」と考えると分かりやすいでしょう。
2026年版でソン・イェジンが演じる「チョ氏夫人」がすごい
今回の最大の注目ポイントの一つが、ソン・イェジンです。
『愛の不時着』などで知られる彼女が演じるのは、ただの悪女ではありません。
チョ氏夫人は、女性が自由に人生を選ぶことが難しかった朝鮮時代に生きながら、自分の才能と欲望を隠しません。
そして、自分を慕うチョウォンに恋の賭けを持ちかけます。
つまり、物語を動かすのは「男性から誘惑される女性」ではなく、むしろ自分からゲームを仕掛ける女性なのです。
ソン・イェジン自身も、2026年版では映画よりもそれぞれの人物の物語が大幅に増えていると語っています(聯合ニュース)。
この「女性側の人物像がどう描かれるのか」は、2003年版との大きな比較ポイントになりそうです。
チ・チャンウクは「危険な男」なのに、どこか軽い?
そしてチョウォンを演じるのがチ・チャンウク。
彼は朝鮮最高の「恋愛上手」ともいえる男。
出世や名誉よりも恋愛や快楽を楽しむことを優先し、チョ氏夫人との賭けにも挑んでいきます。
ただし、単純な冷酷なプレイボーイとして描かれているわけではありません。
Netflixの制作発表によると、監督はチョウォンについて「多情な男」という部分に加えて、チ・チャンウクならではのユーモアも加えたと説明しています。
2003年版のペ・ヨンジュンが演じたチョウォンを知っている人なら、同じキャラクターでもかなり違った印象を受けるかもしれません。
最大の違いは「人物同士の関係」が広がったこと
今回の『スキャンダル』で特に気になるのが、2003年版にはなかった人間関係が描かれていることです。
特に注目したいのが、チョ氏夫人とヒヨンの関係。
2026年版では、この2人の関係性が大きく掘り下げられています。
チョウォンをめぐる単純な三角関係だけではなく、女性同士の感情や対立、共感なども物語に組み込まれているのです。
チョン・ジウ監督自身も、今回の作品では「キャラクターと人物関係を新しく書いた」と説明しており、2003年版とはかなり違った作品になることを示唆しています。
ここは、旧作ファンにとって最大の見どころでしょう。
2003年版を先に見るべき?
これはかなり悩ましいところです。
2003年版を先に見ると、
「この人物が2026年版ではどう変わったのか?」
「この関係がこうなったのか!」
という比較を楽しめます。
一方、2026年版から入れば、2003年版を知らなくても十分楽しめる構成です。
実際、ソン・イェジンも2003年の映画を知らない若い世代には、新しい作品として見てもらえるのではないかと話しています。
個人的に面白い見方をするなら、まず2026年版を見てから2003年版を見るという順番。
同じ基本設定から、20年以上の時を経て韓国の映像作品がどのように変化したのかを比較できます。
「恋愛ドラマ」だと思って見ると意外と危険
『スキャンダル』というタイトルから、単純な時代劇ラブストーリーを想像すると少し違うかもしれません。
この作品の面白さは、
「誰が誰を愛しているのか?」
だけではなく、
「誰が誰を利用しているのか?」
「この恋は本物なのか?」
「最初から仕組まれていたのではないか?」
という疑いが常につきまとうところ。
恋愛そのものが自由ではなかった時代だからこそ、視線、手紙、会話、嘘、誘惑の一つ一つが重要な意味を持ってきます。
そして、遊びのつもりだった「恋の賭け」が、いつの間にか本人たちの感情を狂わせていく。
この危うさこそ、『スキャンダル』最大の魅力です。
2003年の名作を、2026年の韓国ドラマとして見る
2003年版『スキャンダル』は、当時の韓国映画ならではの大胆さと美しい映像で話題になった作品でした。
そして2026年版は、その基本設定を受け継ぎながら、ソン・イェジン、チ・チャンウク、ナナという現在の韓国を代表する俳優たちによって、人物関係をさらに広げています。
特に、
「2003年版ではこうだったのに、今回はどうなる?」
という視点で見ると、かなり楽しめそうです。
20年以上前の韓国映画を知っている人には「懐かしいけど新しい」。
2003年版を知らない人には「こんな韓国時代劇があるの?」という新鮮な驚き。
そして何より、ソン・イェジンとチ・チャンウクが繰り広げる、危険すぎる恋のゲーム。
ただの時代劇では終わらない、「欲望」「駆け引き」「裏切り」が絡み合う大人の韓国ロマンスとして注目したい作品です。
