日本人であれば誰でも知っている干支。生まれ年を伝える時や占いなんかにもよく使われますよね。
干支はもともと古代中国に起源を持つ文化なので、日本だけではなく、中国、韓国、ベトナム、タイ、モンゴル、ロシアなど広いエリアで文化として根付いています。
今回はそんな干支にまつわるトリビアと合わせて、韓国語での各生まれ年の言い方をご紹介します。
日本の干支は少し特殊
日本で干支というと、恐らく皆さん12種類の動物を思い浮かべると思いますが、これは本来十二支もしくは地支と呼ばれるものです。
本来は十干(天干)と十二支(地支)を合わせた60を周期としたものを干支と呼びます。
十干
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸
いずれも陰陽五行説に基づき、木・火・土・金・水の兄(陽)と弟(陰)という意味から上記のように訓読みされます。干支を「えと」と読むのも兄弟が由来です。
十二支
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
日本では十干の要素は廃れてきてしまいましたが、本来の意味の干支では一年ごとに甲子・乙丑のように十干と十二支を合わせて表現します。
同じ甲子年生まれでも十干がずれる為、2回めの子年は丙子になり3回目は戊子になり、60年経ってようやくもとの甲子年がやってきます。その為、生まれた年と同じ暦に戻るという意味で60歳になる事を還暦といいます。
国によって動物が若干異なる
干支の文化が伝わっている国では、十二支に対応する動物が若干異なっている場合があります。
例えば、日本では亥といえばイノシシですが、他の国のほとんどではブタの事を指します。
また、未は日本ではヒツジですが、中国ではヤギも含めて羊と称するので、区分されていません。
ベトナムでは丑は水牛を表し、卯はネコに変わり、未といえばヤギの事です。
また、中東の国では辰(龍)がクジラ(イラン)になったり、ワニ(アラブ諸国)に替わっていたり、ブルガリアでは寅(虎)がネコに替わっています。
韓国語の十二支
韓国語で干支の事を띠と言います。会話の中で「○○年」という時はその動物を表す韓国語の後に띠を付ければ意味が通じます。
また、会話の中ではあまり使われませんが、
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
のように連続で言う場合は、それぞれの漢字を韓国語読みして以下のようにも言います。
자・축・인・묘・진・사・오・미・신・유・술・해
チャ・チュク・イン・ミョ・チン・サ・オ・ミ・シン・ユ・スル・へ
子(ね)
쥐띠 チュィティ
丑(うし)
소띠 ソティ
寅(とら)
호랑이띠 ホランイティ
卯(う)
토끼띠 トッキティ
辰(たつ)
용띠 ヨンティ
巳(み)
뱀띠 ペムティ
午(うま)
말띠 マルティ
未(ひつじ)
양띠 ヤンティ
申(さる)
원숭이띠 ウォンスンイティ
酉(とり)
닭띠 タクティ
戌(いぬ)
개띠 ケティ
亥(い)
돼지띠 テジティ
年齢を聞くのがちょっと…という時に
韓国では初対面で年齢を聞くのは一般的ですが、それでもストレートに年齢を聞くのに抵抗がある場合もあり、そういう場合は生まれ年を尋ねたりします。
무슨 띠세요?
ムスン ティセヨ?
(何年ですか?)
저는 ㅇㅇ띠예요.
チョヌン ㅇㅇティイェヨ
(私はㅇㅇ年です)
自分と同じぐらいの年齢が相手であれば、大体どちらが年上でどちらが年下なのかが分かります。
また年齢が同じ事(タメ)を동갑(トンガプ)と言いますが、干支が同じだけど年が一回り離れた人の事を띠동갑(ティトンガプ)と呼びます。
그 부부 띠동갑이래요.
ク プブ ティトンガビレヨ
(あの夫婦、年が一回り違うんですって)
まとめ
初対面で年齢を聞いて、どちらが年上なのかを知っておくのが韓国の文化で、日本人は少し違和感を覚えるところだと思います。
もしも年齢を尋ねるのに抵抗がある時は、干支を尋ねるようにすると柔らかいきき方になるので、覚えておいて損はないと思います◎